ニューバランス574は履き心地の良さから長く愛用される方が多いスニーカーですが、ある日突然ソールが剥がれてしまうトラブルが多いモデルでもあります。
今回ご依頼いただいたお品物も、アウトソールの摩耗は少ない状態でしたが、ミッドソールが外れてしまったとのことでご相談をいただきました。原因は接着不良ではなく、ミッドソール内部の素材劣化による「加水分解」です。
劣化したソールをすべて取り除き、Vibram 762Kソールを使用したオールソール交換修理を行いました。





ソールが剥がれているように見えますが、原因は接着不良ではありません。ミッドソール内部の素材が劣化し、崩れてしまっている状態(加水分解)です。
ニューバランス574はミッドソールにウレタン素材が使用されており、年数が経過すると素材自体が脆くなります。その結果、歩行時の荷重に耐えられずソールが外れてしまいます。
アウトソールの摩耗が少なく見た目がきれいでも、内部では劣化が進行しているケースが多く、履いていなかった靴でも突然破損することがあります。

加水分解とは、ウレタン素材が空気中の水分と反応して化学的に分解してしまう現象です。スニーカーでは主にミッドソールに使用される素材に起こり、スポンジ状に崩れて強度を失います。
この状態になると接着剤では固定できず、歩行中にソールが外れる原因となります。外観がきれいでも内部が崩壊している場合があるため、ソールの浮きや違和感を感じた時点で修理が必要です。
接着のみの修理では再発してしまうため、劣化した部分をすべて取り除き、新しいソールへ交換するオールソール交換が根本的な解決となります。

今回は、Vibram 762Kソールを使用してオールソール交換を行いました。軽量性と屈曲性のバランスに優れ、スニーカー本来の履き心地を損なわずに耐久性を向上させることができるソールです。
ミッドソールはウレタン素材ではなくEVA素材のため加水分解が起きにくく、今後はソール崩壊の心配なく長くご使用いただけます。





元のソールとは形状が異なるため、修理後はソールの質感やシルエットに多少の変化が生じますが、歩行に支障のない実用的な仕様へ仕上げています。グリップ力と耐久性も向上しており、日常使用が可能な状態へ回復しました。
スニーカーのソール剥がれは、接着不良ではなく加水分解による素材劣化が原因で起こるケースが多く見られます。接着のみでの補修は再発してしまうため、根本的な修理にはオールソール交換が必要となります。
ソールの浮きや違和感を感じた場合は、完全に崩れてしまう前のご相談がおすすめです。状態によっては歩行中に突然破損することもあります。
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