靴底が加水分解したら?原因・症状・修理方法と予防策を解説|靴修理店が教える対処法


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はじめに

お気に入りの靴を久しぶりに履こうとしたら、靴底がボロボロ崩れる…。これは「加水分解」という現象です。特に軽量でクッション性の高いスニーカーなどで多く見られ、修理相談でもよく寄せられる症状です。

この記事では、靴修理の専門店の立場から 加水分解の原因・修理方法・予防策 を分かりやすく解説します。


加水分解とは?

加水分解とは、ソールに使われている ウレタンゴムやポリウレタンなどのウレタン素材 が、水分と反応して分解・劣化する現象のことです。

ウレタン素材は製造段階からすでに劣化は始まっており、素材や製品が未使用であっても加水分解は進行しているので、製造から4年以上経っている場合は注意が必要です。

  • 長期間履かずに保管していても進行する
  • 高温多湿の環境で加速する
  • 見た目は綺麗でも、靴底が突然崩れることがある

加水分解の主な症状

  • 靴底がベタベタ・ヌルヌルする
  • 歩くとソールがポロポロ崩れて粉状になる
  • ソールとアッパーが剥がれる
  • 靴底の硬さが変わり、ひび割れが起きる

修理事例(ビフォーアフター)

実際にご依頼いただいた加水分解の修理例をご紹介します。

  • 修理前(Before) 靴底が完全に崩れ、歩けない状態。表面を触ると粉状になって剥がれる。
  • 修理後(After) 加水分解したソールを取り除き、Vibramソールに交換。見た目も履き心地も新品同様に復活。

加水分解した靴は修理できる?

結論から言うと 修理可能です。

ただし「ボンドで貼る」程度では解決せず、靴底を丸ごと作り直す修理(オールソール交換)が必要です。

加水分解を予防する方法

加水分解は対策しても完全に防ぐことはできませんが、下記の方法で進行を遅らせることはできます。

  1. 定期的に履く(保管しっぱなしより履いた方が劣化は遅い)
  2. 風通しの良い場所で保管(乾燥剤を入れると安心)
  3. 箱に入れっぱなしにしない(湿気がこもりやすい)
  4. 定期的に点検(数か月に一度はソールの状態を確認)

まとめ

靴底の加水分解は避けられない現象ですが、修理すればまだまだ履けます。

「靴底がボロボロになった」「ソールが剥がれた」といった場合でも諦める必要はありません。

沖縄の湿度環境では特に加水分解が起きやすいため、気になる場合は早めに修理のご相談を。


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